ワールドカップロシア大会のグループステージが終わり日本が16強に進出したこともあって大いに盛り上がっていますが、関西学生サッカーリーグは前期日程が終了して中断期間。そして関西学生サッカー選手権の真っ最中。いよいよ準々決勝を迎え、ここで勝ち進めば総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントへの出場権が得られます。今回その準々決勝の第1試合となる桃山学院大学×関西大学を見てきました。
桃学大はチーム内アシスト王#10若山修平(静岡学園高)がベンチスタート。右サイドには#8白岩直斗(立正大淞南高)が入りました。
関西大はいつものベストメンバーという感じで中盤は右に#6塩谷仁(磐田U-18)、左に#11牧野寛太(履正社高)、ボランチに#14森主麗司(清水ユース)、1年生の草刈龍星(鳥栖U-18)。
立ち上がりは関西大。3分に右からのCK。#11牧野のキックからこぼれ球を#27草刈がシュートも枠の左。12分FKからの流れでFW#10加賀山泰毅(JFA福島)がシュートもうまくミートせずGKキャッチ。18分右サイドからゴール前に入ったボールをFW#9大久保優(東山高)がマイナスに戻して左SB#12黒川圭介(大阪桐蔭高)がシュートを放つがバーを越える。
序盤こそ関西大に支配されたものの徐々に桃学大の時間に。22分ボールを繋いで#8白岩がシュート体勢に入るもディフェンスがブロック。25分に右サイドからチャンスメイク、右SB#2釘貫真弘(県立西宮高)がグラウンダーのクロスもGKキャッチ。27分には左からのクロスに#8白岩がヘディングシュートも枠を捉えず。28分にミドルシュートのチャンスもおしくも枠の左。41分、MF#14徳永晃太郎(立正大淞南高)が中央ゴール前に持ち込みヒールで残したところをFW#9毎熊晟矢(東福岡高)がシュートを放つがこれも枠の上。
互いに決めきることができず前半終了。
支配率では桃学大が上回るものの関西大もそれほどやられてるという感じはない。関西大はスロースターターのイメージもあり、後半からだという気もする。23分には給水タイムも取られ、非常に暑い日となったが最後まで走りきれるのはどちらのチームか。
後半に入ってもスコアレスの時間は続く。52分、関西大がカウンターから#11牧野がシュートを放つが惜しくも枠の右。56分中央PAからやや離れたところからのFK、#11牧野の右足から放たれたボールはディフェンスがクリア。
60分、桃学大は#8白岩に代えて#10若山修平がいよいよ登場。リーグ戦でもこのMF#10若山とFW#9毎熊、FW#24小松光樹(立正大淞南高)の3人それぞれの組み合わせでチャンスを作っていたのでこのゲームでも期待していたのですが、なかなかうまくいかず。74分に#24小松からFW#7佐藤碧(大分高)へと交代になりました。ここからは桃学大にロングボールが増え、#9毎熊と#7佐藤のFW二人を走らせる場面が目立ちました。しかし関西大DFもうまく対応し、桃学大に得点の匂いはしてきません。
87分、桃学大はMF#11印藤虎太郎(C大阪U-18)に代わってFW#12村上稜(C大阪U-18)を投入します。中盤を一人削って3トップのような形になりました。この184cmの大型選手にボールが収まる場面が少しずつ出てきて何かを予感させます。そして訪れたアディショナルタイム。92分に関西大の攻めを跳ね返したボールが相手陣内中央からやや右サイドに寄っていたこの#12村上に収まります。前が空いていた村上はそのままドリブル、そしてグラウンダーのクロス、ゴール前中央に走り込んでいたFW#7佐藤がシュートし待望の先制点!
ATに入っていたものの給水タイムなどもあったためAT6分と長め。残りはまだ3~4分はありそうな感じ。ここで関西大はパワープレイに。しかしなかなか前と合わず得点できません。最後の最後にようやくチャンスらしいボールに#28岡崎淳也(関西大第一高)が飛び込むもゴールはならず、ここで試合終了のホイッスルが鳴りました。
非常に暑い日で足が止まる場面となるのではと思っていましたが両者とも守備によく奔走し、後半のシュートは互いに2本ずつ。特に桃学大主将のMF#14徳永晃太郎の切り替え・帰陣の早さが目立ち関西大の攻撃の芽を摘み取っていました。桃山学院大というとどうしても攻撃面で毎熊、小松、若山の3名が目立つのですが徳永はプレースキッカーも努めており攻守両面でキープレイヤーとなっています。
対する関西大で良かったのはMF#11牧野寛太。後ろからのボールの受け方が抜群です。ステップやターンなど足元の器用さもあるのですが左サイドながらたぶん右利きなので左の半身で相手をブロックして右足で捌くってのがうまいですね。視野も広く遠目の味方選手もよく見えてるし、さすがリーグ暫定アシスト王。今でも1試合平均1アシストを超えているのですごいんですけど、もっともっと獲れそう。アシストは受けた選手次第なんでぜひ決めてあげてほしいですね。
互いの守備が光り、試合展開としてはやや地味な感じではあったのですが暑い中でも集中を切らさない良い印象のゲームでした。桃山学院大は準決勝進出、そして総理大臣杯出場権も得ました。今日は中盤の守備で魅せましたが持ち前の攻撃力でも魅せるゲームを期待したいです。