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【JKL】今季リーグの混戦を予感させる好ゲーム! 前期第1節 桃山大×近畿大を見てきた!

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今年も始まりました関西学生サッカーリーグ。三木総合防災公園陸上競技場で行われた桃山学院大学×近畿大学の模様をお送りします。

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桃山大はキャプテンMF#5今吉晃平(ルーテル学院高)はメンバー外。CBは#4小野尚樹(日章学園高)と#22早川雄貴(富山第一高)の4年生コンビ。2トップに#9毎熊晟矢(東福岡高)、#13桶川陽永(富山U-18)。

対する近畿大はCBに#3川浪龍平(G大阪ユース)と#4知念哲矢(長崎総科大附属高)とこちらも4年コンビ。ボランチは#7坪井一真(C大阪U-18)と#10川畑隼人(履正社高)。右SHに#8丸岡悟(C大阪U-18)、左SHに#2林雄都(東福岡高)。

開始1分で桃山大がCKを獲得。4分には相手のファールを誘って右サイドでFKを得るなど立ち上がりは桃山大ペース。近畿大はFW#18桑田青空(桃山学院高)に積極的にボールを預けるも相手DFのブロックに遭いなかなか収まりきらない。

そんななか前半11分桃山大のCK。ゴール前クリアボールを近畿大の左SB#6山下令雄(G大阪ユース)が拾ってカウンター。FW#24三原大幸(広島ユース)に繋いでシュートを放つも枠の右。

前半15分を過ぎると徐々に近畿大がペースを握っていく。近畿大は守備時は4-4-2でありながら、攻撃になると右SH#8丸岡悟が積極的に中央や逆サイドに顔を出し、空けた右サイドに右SB#20堀江亮介(近畿大付属高)がぐっと押し出してくる。この丸岡を桃山大がなかなか捕まえられない。左SH#2林、左SB#6山下も丸岡に預けて走ってもらい直す動きで左サイドを組み立てていく。前半21分にはそうして左で運んでクロス、中央で#18桑田がダイビングヘッド。枠は捉えられなかったが惜しい場面。

近畿大のチャンスが続く。前半24分、右サイドからのボールをハーフライン超えたあたりの中央で#24三原が受けて#18桑田へ浮き球でスルーパス。桑田は中央を突っ走りDFに捕まりそうになりながらも振り切ってシュート。これが決まって近畿大が先制! 0-1

喜びもつかの間。桃山大がセットプレーのあとで敵も味方も近畿大陣内に多数残る中の前半29分、エリア左角手前から相手守備陣を超える斜めのボールがエリア内右に。そこに走り込んでいたDF#2内山皓雅(東山高)が押し込み桃山大がすぐさま同点に追いつく。1-1
このあとも近畿大がボールを動かし、それを跳ね返しては攻撃に転じる桃山大、という様相が続くがスコアは動かず前半終了。

後半は膠着した状態が続く。互いになかなか相手のペナルティボックスに近づけない。そんななか後半15分、桃山大ボランチに入った#30安藤駿(青森山田高)が魅せる。自陣やや深めの位置でボールを持つとプレスをかわしそのまま相手陣内へ。スペースがない中、次から次と相手をかわして相手の最終ラインに迫る。結果的に味方には繋がらなかったが現状を打破しようとする気概が見えたシーンだった。

しかしまたスコアを動かしたのは近畿大。左CKを得るとキッカー#6山下令雄が左足で放ったボールは山なりに弧を描いてゴール前中央へ。敵味方ひしめく中、頭一つ高かった身長185cmのMF#10川畑隼人がヘディングシュート。これが決まって近畿大が追加点! 1-2

桃山大も必死に攻勢に出るが試合開始から続く近畿大の切り替えの速さに手を焼きなかなかゴールに近づけない。中盤のプレスをかわすべく長いボールを何回も試すがこれもなかなか前線で収まらない。

近畿大の勝利が濃厚になってきたと思ったアディショナルタイム。MF#10若山修平(静岡学園高)が左サイドからクロス。CKのあとで相手ゴール前に残っていたDF#22早川雄貴がドンピシャで合わせてヘディングシュート。これが決まって土壇場で桃山大が追いつく!! 2-2

しかし近畿大も勝利を諦めない。やや前がかりになっていた桃山大からボールを奪いカウンター。#3川浪龍平が中央やや右をドリブルしハーフラインを超えると左サイドを走っていた#8丸岡悟へ。受けた丸岡はすぐさま中央を駆け上がっていた途中出場のFW#23守田怜司へパスを出す。相手DFの背後でうまくボールを受けた守田はエリア直前でGKと1対1になり右足を振り抜く。ボールはGKの脇を抜けゴールに吸い込まれると思いきや枠の左! 結局2-2のドローという結果に。

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試合終了の笛を聞いてバタバタとピッチに倒れ込んだのは近畿大の選手たち。最後の最後で勝利を手にすることができませんでした。試合序盤こそ桃山大ペースでしたが全体では近畿大がゲームを動かしていました。何しろ攻から守、守から攻への切り替えの速さが徹底していて、突っ立っているような選手が一人もいません。運動量はもちろん、集中力や読みの部分でも相手を上回っていたと言っていいと思います。それだけにドローという結果は一層の悔しさがあるでしょう。

追いついた桃山大の選手たちにも笑顔はありません。昨季入れ替え戦で1部に残留した近畿大にここまで苦しめられるとは想定していなかったのではないでしょうか。しかしゲーム運びに苦しみながらも2度追いついたのはさすがです。近畿大に負けず劣らず気持ちの粘りがありました。

両者整列して笛が吹かれるとスタンドからは万雷の拍手。どちらにも分け隔てない賞賛が送られていたように感じました。
正直なところ近畿大がここまでうまくチームをまとめてくるとは思っていませんでした。今季の順位は良い位置まで行きそうで楽しみです。ほんっといいゲームでした。

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