三木防災総合運動公園陸上競技場にて行われた前期第2節、京都産業大学×関西福祉大学を見てきました。京産大は第1節大産大戦と同じスタメン。メンバー表では#10食野壮磨(3年・G大阪ユース)と#20菅野翔斗(2年・広島ユース)の2トップとなっていますが実際には#6杉田迅(4年・京都U-18)が#20菅野と並んで#10食野はダブルボランチの一角のようでした。そして2019年以来の1部の舞台にやってきた関福大。第1節は延期となったため、この試合が今季の初戦となります。ダブルボランチは#8竹中元汰(2年・米子北高)と#23古江秀大(2年・鳥栖U-18)、右SBは#3小西祐汰(2年・綾羽高)。#14谷本駿介(4年・C大阪U-18)はリザーブ、#2大西健太(4年・瀬戸内高)はメンバー外となっており、昨季の関西選手権メンバーと比較して少々意外なスタメンとなりました。
試合開始。序盤から関福大が積極的に仕掛ける。左サイドのパス回しから中央で受けた#8竹中元汰がミドルを放つも相手がブロック。このこぼれ球が右サイドへ流れて#3小西祐汰が拾ってクロス。混戦となったところを関福大が拾い中央マイナスへ戻したボールを#23古江秀大がシュートを放つがGK正面。
序盤は関福大のリズムかと思われたのもつかの間、思わぬ形でゲームが動く。前半6分、京産大#10食野壮磨が左サイドPA角でボールを持つとドリブルで仕掛けると思いきや相手DFの股を抜くスルーパス。これを受けた#8中野歩(3年・G大阪ユース)が前方へボールを持ち出すと関福大DFの手がかかって倒れPK獲得。これを中野が自ら蹴って京産大が先制に成功! 1-0
先制された関福大だが相手に流れは渡さない。前半13分、右CKを得ると#8竹中元汰の右足から放たれたボールに#15高野捺貴(2年・愛媛U-18)がニアで頭で合わせるも枠の左。30分、右サイドから戻されたボールを#8竹中元汰が中盤から相手PA中央に向けて長いスルーパス。これに#18岩川蓮(3年・藤枝明誠高)が左から斜めに長い距離を走って受けようとするが京産大GK・#1山本透衣(3年・札幌U-18)が飛び込んでボールを回収。
なんとか同点に追いつきたい関福大だったが次に得点したのはまたしても京産大。前半33分、左CKでキッカー#10食野壮磨はショートコーナーを選択。ワンタッチ戻されたボールを再び#10食野が右足でクロス。ゴール前で混戦となるも最後は#20菅野翔斗が押し込み京産大が追加点! 2-0
攻撃がなかなか実を結ばないが尚も関福大の積極的なプレイが続く。35分、京産大のビルドアップでCBがこぼしたボールを関福大が回収し右サイドに展開。#7長井元輝(4年・大産大附属高)がクロスを入れ、ゴール前で#15高野捺貴がマイナスに落としたところを#8竹中元汰が詰めてシュートを放つが枠の上。42分、自陣からビルドアップでボールを繋ぎ、相手陣内右サイドから#3小西祐汰が鋭いグラウンダーのクロスを入れるも中央で待っていた#11流羽汰綺(2年・岡山U-18)の前でカットされてしまう。前半AT、中盤左サイドから大きな山なりのアーリークロスがゴール右に走り込んでいた#15高野捺貴にわたりGKをかわしてシュートを放つがこれもゴール内に入っていた相手DFにクリアされてしまう。2-0のまま前半終了。
後半から京産大は#20菅野翔斗に代わり#9原田烈志(4年・G大阪ユース)、関福大は#23古江秀大に代わり#14谷本駿介をそれぞれ投入。
後半8分、関福大は細かいパス回しで相手陣内まで進入すると相手を中央にひきつけたところで#14谷本駿介が中央から右サイドへ展開。それをフリーで受けた#3小西祐汰が浮き球のクロス。やや低いボールだったが中央で#11流羽汰綺がうまく頭で合わせてゴール左へ流し込み関福大が1点返す! 2-1
後半10分、関福大が自陣から持ち上がり、#14谷本駿介にボールが渡ると相手DFの裏へ走り出す#18岩川蓮をめがけてスルーパス。これを受けた#18岩川がPA左角からややカットインしてシュートを放つも相手のブロックに遭いゴールならず。
後半20分、ボールを持ちながら相手PA手前から左に流れた#14谷本駿介が左足でクロス、京産大DFがヘッドで逆サイドへクリアするも、それを拾った関福大が再び中央へ入れ#18岩川蓮がシュートを放つが枠の上へと外れる。
関福大の攻撃を受けて跳ね返す展開だったがここから徐々に流れは京産大へ。後半25分に左CKを獲得。#10食野壮磨の右足から放たれたボールに#5河井哲太(4年・G大阪ユース)がヘッドで競り勝つも枠の右。その後も京産大のCKが続き、後半39分、右CKからゴール前で混戦となりこぼれ球を#5河井哲太が蹴り込もうとするも枠の上。続く後半41分、またまた右CKとなりキッカー#10食野が蹴ったボールに#17川上陽星が助走をつけたジャンプで飛び込んで豪快にヘディングシュート!これが決まって京産大が追加点! 3-1
この後は関福大も反撃ならず試合終了。
昇格組というと守備に人数をかけてボールを奪ったらFWめがけてロングボールを当てての一発狙いというチームも少なくないわけですが関福大はビルドアップやポゼッションでも渡り合う堂々とした戦いぶりで昨季インカレ出場の京産大を相手にきっちりチャンスメイクしてきました。守備も流れからやられることはありませんでしたが3失点は課題が残るところでしょう。対する京産大は細かいパスワークを駆使する関福大になかなか奪いどころを定められず、流れを完全に自分たちのものにすることはできませんでしたがCKからの2得点を含む3得点。セットプレーをものにするところに地力を感じました。開幕に続く連勝で幸先よいスタートが切れています。力のある個人が多く今季もやってくれそうです。