
いよいよ関西学生サッカーリーグ2025シーズンが開幕。サンガスタジアムby KYOCERAで行われた、阪南大学×関西大学 の試合を見てきました。
昨季は勝点こそ2位関西大と2差だったものの攻撃力で他チームを圧倒した阪南大。今季も主力が多く残る中、戦術は昨季からの継続となるのか、それとも新しい姿を見せるのか。
フォーメーションは4-2-3-1。GKは高畑優太(4年・新潟U-18)。4バック右から#8工藤紫苑(4年・仙台ユース)、#4金子光汰(4年・市立船橋高)、#5坂本直太郎(2年・立正大淞南高)、#26宮崎悠大(2年・阪南大高)。ダブルボランチ#14櫻井文陽(4年・阪南大高)と#28松井空音(1年・帝京大可児高)。右SHに#6川端元(3年・履正社高)、左SH#10金本毅騎(3年・C大阪U-18)。トップ下に#18坪井風汰(3年・東邦高)。1トップは仙台内定の#20中田有祐(3年・仙台ユース)です。
対する関西大は昨季FW以外からも得点を獲ることを目標としながらなかなか伸びず、総得点は全体の8位。しかし堅実な守備と勝負強さで勝点を伸ばしリーグ準優勝という結果に。昨季後期から新戦力が躍動。今季は攻撃力も期待したいところ。
フォーメーションはこちらも4-2-3-1。GKはいよいよ最終年となった#1山田和季(4年・近江高)。4バック右から#13上原壮(4年・草津東高)、#5髙橋哲也(3年・東海大付属大阪仰星高)、#15松名大輝(4年・東海大付属大阪仰星高)、#3吉村瑠晟(神戸弘陵学園高)。ダブルボランチ#7三木仁太(4年・G大阪ユース)と#14宮川大輝(2年・G大阪ユース)。右SHに#8真田蓮司(3年・東山高)、左SH#10村井天(3年・飯塚高)。トップ下に#24黒澤偲道(1年・柏U-18)、1トップ#33今西佑(2年・関西大第一高)です。

前半2分、関西大の右CK。#8真田蓮司の右足から放たれた山なりのボールはゴール前中央に落ち#15松名大輝が姿勢を低くしてヘディングシュートを放つも枠の上。
前半5分、阪南大・#20中田有祐が右ハーフレーンで#14櫻井文陽からの縦パスを受けると相手に囲まれながらも強引にPAに進入。シュートまで持ち込むがDFにブロックされる。
前半6分、これで得た阪南大の右CK。#14櫻井文陽の右足のキック。ゴール前を大きく超えてファーサイドでゴールからやや離れていた#20中田有祐がヘディングで直接ゴールを狙うもバーを超える。
前半15分、敵陣左サイドへ展開した関西大。#10村井天が相手に寄せられながらも#24黒澤偲道を走らせ左ハーフレーンへスルーパス。#24黒澤が角度のないところから左足を振るもポスト右。
前半18分、阪南大・#10金本毅騎がセンターサークルへボールをもらいに下りてきたところを関西大が取り囲みボールを奪取。#33今西佑のヒールパスから#7三木仁太、阪南大DFが足を出すもこぼれたボールは関西大・#24黒澤偲道から再び#7三木仁太へわたり中央突破。PAに入るところで阪南大GK#1高畑優太がXブロックで飛び出すも、それを嘲笑うかのような関西大・#7三木仁太の美しいループシュート。ボールはGKの頭上を超えふわりとゴールに吸い込まれ関西大が先制! 0-1
前半20分、自陣右サイドを攻め込まれた阪南大がなんとかクリア。再びショートカウンターを狙う関西大が襲いかかるも阪南大・#18坪井風汰、#10金本毅騎と自陣中央で繋いでかいくぐり#10金本から中央へ鋭い縦パス。これに#6川端元が反応し走り出すが関西大・#15松名大輝が半身の構えからボールが出た瞬間に猛ダッシュでプレスバック。先にボールに追いつきタッチへ逃れる。
前半23分、阪南大のビルドアップ。自陣へ引いてきた#14櫻井文陽にボールが入ると敵陣中央へロングキック。#20中田有祐がバウンドしたボールをワンタッチでループシュートを放つも旗が上がってオフサイド。
前半40分、中盤でのボールの奪い合いに阪南大・#4金子光汰が踏み込んでカット。巧みなタッチで相手をかわして前に運び縦パス。受けた#20中田有祐は右サイドへ展開。#14櫻井文陽、#8工藤紫苑、中央へ顔を出した#26宮崎悠大と経由して左サイドの#10金本毅騎へ。#10金本がカットインしてPAの外から弾丸ミドルシュート。しかし関西大GK#1山田和季の正面に飛び落ち着いてキャッチ。
関西大1点リードのまま前半終了。 0-1
ハーフタイムに阪南大は坪井風汰に代えて#9松本楓悟(4年・阪南大高)を投入。
後半開始。
阪南大は4-4-2に変更か。#20中田&#10金本の2トップ。投入された#9松本が右SH、#6川端が左SHにまわる。
後半2分、阪南大が敵陣左サイドからのスローイン。受けた#6川端元が右足の高いクロス。PA右で#20中田有祐が相手DFをスクリーン。落ちてきたボールを#9松本楓悟が胸トラップから右足シュートを放つも相手に当たり枠の右。
後半3分、阪南大の右CKのこぼれをPAの外やや左から#26宮崎悠大が左足クロス。ファーサイドで#6川端元がヘディングシュートを放つも枠の右。
後半7分、阪南大が敵陣中央やや右からのFK。#14櫻井文陽のキックはPA左へ飛び#20中田有祐がヘディングで逆サイドへボールを送るが味方はさわれず。
後半10分、関西大が中盤左サイドのスローインから#8真田蓮司が逆サイドへ展開。#13上原壮がクロスを入れそうなキックフェイントに続けて切り返しをして相手をかわしPA右から右足シュートを放つが枠の右。
後半28分、阪南大が敵陣右サイドに攻め込むも封じられ、戻したボールを#14櫻井文陽が逆サイドへ展開。#26宮崎悠大がPA内へ自ら仕掛けて左ポケットから浮き球クロスを入れるも関西大GK#1山田和季が両手を伸ばしてこれをキャッチ。
後半30分、関西大・#3吉村瑠晟の左サイドからPA内への進入に合わせ、敵陣中央から#7三木仁太が浮き球のスルーパス。#3吉村が胸で落としたボールに#10村井天がシュートを放つも阪南大がブロック。
後半35分、敵陣右サイドへ攻め込んだ阪南大。交代投入の#16田中晃誠(3年・東福岡高)が浅い位置からクロスを入れるも関西大に跳ね返される。しかしこれを阪南大・#4金子光汰が思い切って飛び出して回収すると自らPA手前まで運び左へ展開。同じく交代投入の#17山田晃市(3年・香川西高)がPA左角から右足のクロス。ファーサイドへ飛んだところに#20中田有祐が飛び込んで競り合う相手の一つ上からヘディングシュート! ゴール左へ叩き込む同点弾! 1-1
後半42分、中盤、阪南大陣内で激しいボールの奪い合い。交代投入の関西大・#6和田健士朗から#8真田蓮司へ縦パスが入ると敵陣PA手前のスペースに運び左足の力強いミドルシュート。しかし枠は捉えられずポスト左。
最終盤、関西大に大チャンス。後半49分、交代投入の関西大・#2桑原航太が敵陣右サイド深い位置からのクロス。これは相手にヘディングでクリアされるも、PA手前左ハーフレーンで関西大・#3吉村瑠晟が回収しPA左角の#16北村圭司朗(3年・東山高)へ。#16北村は縦突破を匂わせながら右足アウトサイドで寄せる相手の間を通す横パス。ゴール正面でフリーだった#27藤井龍也(1年・C大阪U-18)がダイレクトで左足を振るも枠の上に飛び勝ち越しならず。
結局同点のまま試合終了。 1-1
開幕最初の試合にふさわしい非常に締まりのある試合でした。両チームともまだ構築中という感じで前半から両監督から何度も指示が飛びました。関西大・前田雅文監督が前半頭から指示を出すのは珍しい感じ。阪南大は今季は最終ラインからの組み立てが狙いなのか、CBがボールを回収したら早いタイミングで前線へ縦に入れる昨季のようなシーンはあまり見られません。FWとして存在感の強い#20中田有祐はもちろんマークがきついのですが、それに対して#18坪井風汰はフリーでスペースを狙えるときもあり、ボールを持つ味方に対して#20中田が#18坪井を指差すシーンもありました。
関西大は相手の中盤選手にやや距離を置き、ボールが入った瞬間に一斉に襲いかかりショートカウンターが今季のベースでしょうか。注目は1年・#24黒澤偲道。アシストにもなった鮮やかなワンタッチプレーが印象的でした。
1-1というスコアは互いに攻撃力と守備力を如何なく発揮した結果だと思います。今季もこの両チームが大きく崩れることは想像し難く、リーグを引っ張る存在になることは間違いないのではないでしょうか。予想に反し彼らを打ち砕くチームが出てくるでしょうか。どんなリーグ展開になるのかとても楽しみです。







