
今季開幕から快進撃を見せた両チーム。5位甲南大と3位桃山大の対戦です。しかしながらここへ来て両者とも足踏み状態となっています。甲南大は第5節まで負け無しで来たものの、第6節では関西大、第7節には大院大と連敗し無得点の試合が続いています。今節立て直して前期を上位で終えたいところ。フォーメーションは4-3-3。GKは#1山田克樹(4年・東海大付属大阪仰星高)。4バック右から#19田中咲陽(2年・大阪桐蔭高)、#5片山敬介(3年・飯塚高)、#4有吉勇人(4年・瀬戸内高)、#3赤熊大和(3年・就実高)。2列目右から#8岡本大生(4年・奈良育英高)、#16船見圭志郎(2年・興國高)、#7森勇聖(3年・興國高)。最前列右から#11初田然(4年・清風高)、#33宮﨑陽(1年・長崎U-18)、#13伊藤小次郎(2年・長崎U-18)です。
対する桃山大は開幕節で関福大に大勝。続く第2節では阪南大を相手に5得点クリーンシートと上々の滑り出しを見せましたが第5節に京産大に敗れると続く第6節では大体大とドロー、第7節では京都橘大に敗れ勝ち星から遠ざかっており、いずれも複数失点となっていて今一度守備の立て直しが急務となっています。今節で立て直した姿を見せられるでしょうか。フォーメーションは3-4-2-1。GKは#1森脇勇人(3年・磐田U-18)。3バック右から#4土井結介(4年・G大阪ユース)、#34國岡俊哉(1年・興國高)、#5井上秀悟(3年・G大阪ユース)。ダブルボランチは#13田尻匡平(3年・昌平高)と#8石橋聖也(2年・広島ユース)。右WBに#3田村遊吏(2年・履正社高)、左WB#6厚地陽賢(3年・ルーテル学院高)。トップに#9藤枝康佑(4年・東山高)、2シャドー#7蘇鉄航生(3年・神戸U-18)と#10李隆志(4年・東山高)となっています。

天候は曇り空で微風。甲南大が風上を選んで試合開始。
前半6分、桃山大が攻め込み短くなった甲南大のクリアボールを桃山大・#3田村遊吏が回収。右サイドで一度#4土井結介に落として再び#3田村が受け、右サイドからクロス。ゴール前で#10李隆志がヘディングシュートするも枠の左。
前半7分、甲南大が最終ラインからビルドアップ。#16船見圭志郎が中盤自陣から鋭いパスを入れ#7森勇聖を経由し左サイドの#13伊藤小次郎へ展開。PA左角に到達した#13伊藤がオーバーラップした#3赤熊大和へスルーパス。左サイド深い位置から#3赤熊が低いクロスを上げ、中央に#33宮﨑陽が飛び込むも桃山大GK#1森脇勇人が交錯気味になりながらパンチングでクリア。
前半11分、甲南大GK#1山田克樹が自陣PAからロングキック。桃山大DF陣が処理しようとするも甲南大・#33宮﨑陽が追い込んでボールを回収。PA右角からシュートを放つも相手DFに当たったかボールは力なく、GKキャッチ。
ここで桃山大にアクシデント。#34國岡俊哉が筋肉系のトラブルなのか腿裏を押さえ担架でピッチの外へ。前半14分、#29藤本羅生(2年・興國高)が投入される。
前半16分、桃山大・#4土井結介が中盤自陣から右サイドへパスを入れ、#3田村遊吏が左足ワンタッチで中央へ入れると#9藤枝康佑がポスト。落としたボールを#7蘇鉄航生がPAまで運び右ポケットへパス。走り込んだ#3田村遊吏がグラウンダークロスを入れ、#9藤枝康佑がゴール右へスライディングで飛び込むも甲南大のブロックに遭いシュートに至らず。こぼれ球を#7蘇鉄航生が蹴り込むが右ポスト。PA左へ跳ね返ったボールを#6厚地陽賢が回収しシュート体勢に入るも甲南大がブロックしクリア。甲南大はピンチを免れる。
前半22分、甲南大最終ラインから中盤#16船見圭志郎にボールが入ると3人に囲まれるも素早く体の向きを代えて前進し左サイドへ展開。パスを受けた#3赤熊大和が右足で相手DFとGKの間へ斜めの浮き球クロス。2列目から#8岡本大生が走り込んできたがさわれずボールはファーサイドへ流れゴールラインを割る。
前半24分に飲水タイム。
前半28分、桃山大GKからのロングキックに甲南大・#5片山敬介がジャンプするも競り合いから着地で体勢を崩し落下。両手で衝撃を吸収した際に傷めたか。#12春名倖生(3年・就実高)と交代。#19田中咲陽が右のCBとなり、#12春名は右SBへ。
前半32分、中盤で甲南大が桃山大に対しプレスを仕掛け、たまらずGKへバックパス。ここへも甲南大・#8岡本大生が猛プレス。しかし桃山大GK#1森脇勇人が冷静かつ正確なボールコントロールでこれをかわし事なきを得る。
前半39分、甲南大・#4有吉勇人が桃山大の3バックの脇、左サイドへロングキック。#13伊藤小次郎がボールを収めるとPAの左外から右足アウトサイドで低いクロス。#7森勇聖が飛び込み、相手DFと交錯気味になりながらシュートに持ち込むがポスト右。
前半41分、甲南大が敵陣左サイドからスローイン。#3赤熊大和のロングスロー。ゴール前で桃山大がクリアしたボールをペナルティアーク手前で甲南大・#7森勇聖が胸トラップで落としワンバウンドから左足ボレーを放つも枠の上。
前半45分も甲南大が敵陣左サイドからスローイン。再び#3赤熊大和のロングスローにゴール前中央で#19田中咲陽がヘディングシュートを放つもGKキャッチ。
前半45+2分、甲南大、今度は敵陣右サイドからスローイン。#3赤熊大和の放ったロングスローにゴール前混戦も押し込めず。
両者得点ないまま前半終了。 0-0
ハーフタイムの交代は無し。後半開始。
後半6分、桃山大が敵陣左サイドからスローイン。スロワーの#6厚地陽賢が#10李隆志から返ったボールを#13田尻匡平に預け、#13田尻が相手のSBとCBの間を通すスルーパス。#6厚地陽賢が左サイド深い位置からクロスを上げファーサイドに飛び込んだ#3田村遊吏がダイレクトでボレーを放つもミート合わずワンバウンドしたボールはGKキャッチ。
直後のプレー、後半6分、甲南大GK#1山田克樹が最前線へパントキック。桃山大DFが跳ね返しこぼれたボールを#8岡本大生が回収しすぐさま右サイドへ展開。#11初田然がPA右角の外からダイレクトでクロス。ニアで#33宮﨑陽はスルー。ファーサイドから走り込んだ#13伊藤小次郎が相手DFと競り合いながら右足ダイレクトで叩いてネットに突き刺し甲南大が先制! 1-0
後半18分、甲南大は#33宮﨑陽に代えて#26木村俊太(2年・広島皆実高)、#13伊藤小次郎に代えて#18諏訪晃大(3年・桐生第一高)を投入。
後半19分、甲南大GK#1山田克樹のパントキックを敵陣中央で#26木村俊太が胸で落とし、#8岡本大生が回収。中央から右に展開すると見せかけてドリブルで中央から右、再び中央と弧を描くようにカットイン。そしてPA中央で左足のシュート。相手DFのブロックで浮いたボールを#7森勇聖が右足ダイレクトボレーでゴールを狙うが惜しくもバーの上。
後半25分、桃山大自陣のビルドアップから#8石橋聖也が相手DFの裏へ大きく縦パス。#10李隆志がDFに挟まれながらもシュートに持ち込むが枠の左。
後半27分、押し込まれた桃山大だったがGK#1森脇勇人がキャッチすると自陣右サイドの#8石橋聖也に素早くスロー。中盤まで右サイドを駆け上がり#7蘇鉄航生へ縦パス。敵陣で敵に追いつかれるもなんとかキープし右コーナーあたりから右足のクロス。PA中央の#9藤枝康佑がキープしPA右で#10李隆志へ短く横パス。#10李隆志がシュートを放つが相手に当たり枠の右。
後半28分に飲水タイム。
後半29分、桃山大は3枚替え。#13田尻匡平、#6厚地陽賢、#7蘇鉄航生を下げ、#16田中裕翔(3年・大阪桐蔭高)、#38田中郁颯(2年・米子北高)、#33ユンジョンミン(3年・立正大淞南高)をそれぞれ投入。
後半30分、桃山大・#16田中裕翔が敵陣PA右の手前でボールキープしマイナスへ落とすと#8石橋聖也がふわりと斜めのクロス。#9藤枝康佑がヘッドでゴールを狙うもやや威力に欠けたボールはGKキャッチ。
続く後半30分、中盤中央での奪い合いから桃山大・#10李隆志にボールがわたるとドリブルで次々と相手を置き去りにして持ち上がり、敵陣中央から左ポケットへ向けスルーパス。中央から斜めに走った#9藤枝康佑が左足のシュートを放つも甲南大GK#1山田克樹が両手を広げて立ちはだかり枠の外へと弾き出す。
後半35分、甲南大が2枚替え。#3赤熊大和に代えて#2坂口叶夢(4年・東福岡高)、#11初田然に代えて#23峰沢悠月(2年・就実高)を投入し、DFラインを右から#12春名、#23峰沢、#19田中、#4有吉、#2坂口の5バックに。
ここから桃山大がボールを握る時間が続くが甲南大の守りを打ち破れず、なかなかシュートに持ち込めない。
後半45+1分、敵陣中央まで上がった桃山大の最後列。#5井上秀悟がボールを持つと#16田中裕翔の右から中央へ斜めの動きを見て相手のライン裏を狙った浮き球の縦パス。#16田中裕翔がPA中央で胸トラップから落ち際ボレーを放つも相手に当たったか、力ないボールはGKキャッチ。
結局甲南大が1点を守りきりタイムアップ、試合終了。 1-0
桃山大は最少失点、シュート数も甲南大6、桃山大7と拮抗しましたがゲーム自体をうまく運んだと実感しているのは甲南大のほうだと思います。桃山大は中盤に人数をかけてボールを奪おうとしましたが、甲南大は時折GK#1山田克樹のパントキック、CB#4有吉勇人の相手3バックの脇へのロングフィードなどで中盤を省略。一気にゴール前に迫る場面が散見されました。中盤で相手のプレスに遭った場面でも望むところと言わんばかりに#16船見圭志郎、#7森勇聖、#8岡本大生が有機的に絡んでこれを回避。特に#16船見圭志郎は相手3人に囲まれようが堂々たる落ち着いたボールさばきを見せ、欠場したキャプテン#10泉彩稀(4年・神戸U-18)の不在を補って余りある活躍でした。
桃山大はサイド攻撃をなかなか見せることができず、それでも攻撃陣の斜めの動きと浮き球スルーパスでラインブレイクを試みチャンスを伺うのですがなかなかしっかりシュートする場面は作れず、またCKは後半に7本得たのですが、甲南大GK#1山田克樹を柱とする甲南大の集中した守備を打ち崩すには至りませんでした。負けはしたものの続いていた複数失点は回避。最少失点としたので守備の立て直しは及第点と言えるのでは。
前期も残すところ3節。甲南大の今後の相手は関学大、関福大、大体大。連敗を止めた勢いで連勝となるでしょうか。一方桃山大は大経大、同大、関西大。こちらも連敗を止めて暗雲を吹き飛ばしたいところ。期待しましょう。







