2025年5月25日(日)に小雨のなか皇子山総合運動公園陸上競技場で行われた、8位の大阪経済大学と4位の桃山学院大学の試合を見てきました。
大経大は開幕節以来勝利がありませんでしたが前節は4得点クリーンシートと快勝。これまで被シュート数が多い試合もあるのですが前節関福大を相手に3本、その前は大体大を相手に2本と直近では堅い守備が続いています。勢いに乗って連勝となるでしょうか。フォーメーションは3-1-4-2。GKは#12吉野顕二（1年・宮崎日大高）。3バック右から#2小林拓斗（2年・青森山田高）、#5藤嶋凌久（4年・東海大付属大阪仰星高）、#4大隅颯（4年・近江高）。アンカーの位置に#7桑原颯太（2年・横浜FMユース）。2列目右サイド#11山本青英（3年・東海大付属大阪仰星高）、左サイド#3森厚達（4年・徳島ユース）、インサイドに#9水永直太朗（2年・東海大付属大阪仰星高）と#15山本諒（1年・近江高）。2トップ#22桑原柊斗（4年・中京高）と#17下崎琉宝（3年・興國高）です。
対する桃山大は第5節以降、京産大に２－３、大体大に２－２、京都橘大に１－２、そして前節は甲南大に０－１と勝利から遠ざかっています。負けたとしても常に1点差。そこまで力の差はつけられてないものの勝ちきれない試合が続いていますが、なんとしても3連敗は避けたいところ。フォーメーションは3-4-2-1。GKは#1森脇勇人（3年・磐田U-18）。3バック右から#4土井結介（4年・G大阪ユース）、#29藤本羅生（2年・興國高）、#5井上秀悟（3年・G大阪ユース）。ダブルボランチは#8石橋聖也（2年・広島ユース）と#13田尻匡平（3年・昌平高）。右WBに#3田村遊吏（2年・履正社高）、左WBは#6厚地陽賢（3年・ルーテル学院高）。1トップ#9藤枝康佑（4年・東山高）にシャドーは#7蘇鉄航生（3年・神戸U-18）と#10李隆志（4年・東山高）です。
試合開始。
前半4分、大経大・#22桑原柊斗が中盤敵陣左サイドから浮き球で一列内側前方へパスを出すと#9水永直太朗がダイレクトで前方左ポケットのスペースへ。ここに#3森厚達が走り込み深い位置からPA中央へマイナスのパス。#11山本青英が左足ダイレクトでゴールを狙うもボールは浮いて枠の上。
前半9分、桃山大が自陣に攻め込まれるも#4土井結介が相手のパスをカットし、#9藤枝康佑がボールを収め自陣右サイド#3田村遊吏に預ける。#3田村が中盤同じサイドの#7蘇鉄航生へパスを出すと#7蘇鉄がワンタッチヒールで#3田村遊吏に返し、ドリブルで一気に前進。敵陣PA右に進入すると大経大・#5藤嶋凌久がカットしようと足を出す。桃山大・#3田村はタイミングを察知しボールを前に出してこれをかわすが相手の足がかかり転倒。このプレーに対し笛が鳴り桃山大がPK獲得。
キッカーは#9藤枝康佑。レフェリーの笛から一呼吸おいて始動すると力強くゴール左上に蹴りこみ桃山大が先制！ ０－１
前半13分、大経大が自陣右サイドでFKを獲得。GK#12吉野顕二が大きく蹴って一気に相手PA内へ。懸命に桃山大がクリアを試みるも大経大がボールを拾い左サイドへボールを出すと#3森厚達がドリブルで仕掛け深い位置からクロス。しかしこれも相手にブロックされるがこぼれ球を#22桑原柊斗が拾い横パス。#15山本諒がペナルティアークから強烈なシュートを放つが桃山大・#6厚地陽賢がブロック。このプレーに対し大経大はハンドを主張するが笛は鳴らない。
前半28分、桃山大・#10李隆志が自陣左サイドで#6厚地陽賢とのワンツーからスペースへ抜け出しドリブルで前進。PA左を縦に仕掛け左足の速いクロス。#9藤枝康佑がダイレクトでシュートを打ち込むが大経大GK#12吉野顕二が素早く体を倒してブロックし追加点を与えない。
ここで桃山大にアクシデント。#3田村遊吏がトラブルを訴えピッチに座り込む。なんとか自分で立ち上がるもここで交代。#38田村郁颯（2年・米子北高）が投入される。
前半31分、大経大の左CK。#15山本諒の右足インスイングのキック。ニアサイド#2小林拓斗がヘッドで直接ゴールを狙うも惜しくもバーの上。
前半34分、自陣へロングキックが蹴りこまれた大経大だったがボールが#5藤嶋凌久の足元へこぼれると、自陣PAのわずか外から左サイド一列内側へハーフウェイラインを超えるロングスルーパス。#22桑原柊斗が右足アウトサイドで中央#9水永直太朗へのスルーパスを狙うも桃山大・#29藤本羅生が必死に足を伸ばして当て、GK#1森脇勇人がゴールラインの外へ弾いて桃山大はピンチを回避。
これで得た大経大の左CK。再び#15山本諒の右足のキック。今度は大きく山なりのボールをゴール前に入れ、#5藤嶋凌久が高いジャンプからのヘッドでゴール右を狙うも惜しくもポスト右。
前半40分、今度は大経大にアクシデント。前半37分に敵陣右サイドでドリブルを仕掛け、相手のブロックで転倒した#11山本青英。一度は立ち上がりプレーを続けていたがここで交代。#20中本昇（2年・東海大付属大阪仰星高）が投入される。
前半45分、大経大陣内中央でロングキックからの競り合いからボールが右サイドへこぼれ、これを桃山大・#6厚地陽賢が拾いPA右に進入すると縦に仕掛けてグラウンダーのクロス。ニアサイドで#9藤枝康佑が右足で合わせるも足を振りきれず枠の右。
桃山大が1点のリードを保ったまま前半終了。 ０－１
ハーフタイムに大経大はFW#22桑原柊斗を下げ、DFの#25満永拓実（3年・阪南大高）をピッチへ。
後半開始。
大経大は3バック左に#25満永拓実を入れ、#4大隅颯をアンカーに。アンカーだった#7桑原颯太を2列目インサイド#15山本諒と並べ、#9水永直太朗と#17下崎琉宝の2トップに。
後半10分、高いラインを敷いていた大経大が桃山大の縦パスをカットし#5藤嶋凌久が敵陣中央へ縦パス。#9水永直太朗が#15山本諒とのパス交換で中央突破を図るも、桃山大が人数をかけて潰しにかかる。しかしペナルティアーク手前でこぼれ球を拾った#15山本諒が右足を振り抜きシュート。しかしボールはポスト左。
後半15分、大経大・#4大隅颯が中盤自陣中央から縦パスを入れ、#7桑原颯太が受けると思いきやスルー。奥にいた#9水永直太朗が預かり、前向きに向き直った#7桑原颯太に返し、右サイドへ展開。#20中本昇が中央へグラウンダーのボールを入れ、#9水永直太朗がエリアの外からシュート。しかし相手に当たりボールは枠外へ。
後半17分、大経大のパスを中盤左サイドで桃山大・#10李隆志がカットし、中央の#13田尻匡平、#7蘇鉄航生と繋いで右サイドを駆け上がった#6厚地陽賢へ。#6厚地がPA右からグラウンダーのクロス。ゴール前の混戦のこぼれから#9藤枝康佑がシュートを放つも大経大のブロックに遭いゴールならず。
このプレーで得た桃山大の右CK。#38田村郁颯の左足から放たれたボールはニアで大経大に跳ね返されるも再び右サイドで#38田村郁颯が拾って左足のクロス。ゴール前で#9藤枝康佑が敵を引き付けながらもジャンプせず、その後ろに#5井上秀悟が入ってきて頭から飛び込むもさわれず。
後半19分、大経大は#15山本諒に代えて#6下崎蘭真（3年・興國高）を投入。
後半24分、大経大最終ラインから中盤中央の#4大隅颯にボールが入ったところを桃山大・#8石橋聖也がアタック。#9藤枝康佑が拾って、#7蘇鉄航生、#8石橋聖也と繋ぎ、右サイドを猛スピードで駆け上がった#6厚地陽賢へ。PA右から進入を図るも大経大も素早く帰陣し立ちはだかる。一度は大経大に奪われるも#8石橋聖也が素早く寄せて再奪取。敵陣右サイドライン際で体を張ってキープ。顔を上げられないままだったがあきらめず一瞬の隙を突いてゴール前へグラウンダーのクロス。大経大GK#12吉野顕二が回収しようとニアサイドへ出るも横から掻っ攫うように先に触ったのは桃山大・#9藤枝康佑。角度のないところからシュートを放ってネットを揺らし桃山大が追加点！ ０－２
後半27分、大経大は#2小林拓斗と#3森厚達を下げ#28片山颯真（3年・神戸U-18）と#40久世一慧（4年・立正大淞南高）を投入。#4大隅颯を再び最終ラインに戻し、#28片山颯真をアンカー、#40久世一慧を左WBに入れる。
後半29分、大経大が敵陣左サイドでFK獲得。#28片山颯真の右足から放たれたボールは桃山大GK#1森脇勇人がパンチングでクリア。こぼれをPA右角で拾った大経大・#17下崎琉宝が右足クロス。桃山大・#5井上秀悟がヘッドでクリアするがペナルティアークへ落ちたボールを大経大・#7桑原颯太が左足ハーフボレー！ ゴール右に転がったボールに桃山大GK#1森脇勇人が横っ飛びするもさわれず大経大が1点を返す！ １－２
後半33分、大経大・#4大隅颯が自陣左サイドから前線へロングフィード。左ハーフレーン、PAの手前で#9水永直太朗がポストし中央#7桑原颯太の落としから#17下崎琉宝の強烈な右足シュートを放つが桃山大GK#1森脇勇人ががっちりキャッチ。
後半36分、桃山大は#7蘇鉄航生に代えて#14加藤緒（4年・立正大淞南高）を投入。両WBを最終ラインに加え5バックとし、#14加藤緒と#10李隆志をサイドハーフにして5-4-1へ。
後半41分、桃山大は#10李隆志に代えて#16田中裕翔（3年・大阪桐蔭高）を投入。
後半45+3分、敵陣に攻め込んだ大経大がブロックされた際にハンドを訴えるも笛は鳴らず。
桃山大が1点のリードを守り試合終了。 １－２
サイズのある大経大の選手を相手に桃山大が球際激しく寄せてぶつかり合うエキサイティングな試合でした。後半に大経大は#4大隅颯を一列上げて多彩なパスからチャンスを作ろうとし、後半はじめはよかったのですが逆にボールの出どころとして桃山大に狙われ追加点を献上。セットプレーから一矢報いますが反撃及ばず敗北となりました。スタメン出場しながらハーフタイムに交代となった#22桑原柊斗が前線を駆け巡ってチャンスを作っていただけにもったいない印象もありました。守備は相手のシュートを5本に抑えまずまずともいえるのですが、足元に自信のある大経大DFに対して桃山大がしつこく寄せてボール奪うシーンも散見され、しっかり守備を敷けばサイズある大経大のほうが有利という見方もあると思うので、下手にプレスを剥がそうとせずゲームを切って相手スローインにしたほうが分があったのではないかという気もしました。
桃山大は相手が地上戦に出てくれば臨むところ。大経大・#9水永直太朗のポストプレー、#22桑原柊斗のスペースを突く動きには手を焼いたものの、中盤の激しい寄せと少ないタッチで繋ぐ攻撃で概ね自分たちのやりたい戦い方ができ、今節は勝ち切って連敗をストップ。FKからの失点こそありましたが11本与えたCKはすべて跳ね返すことができました。
9位に順位を下げた大経大の前期残り2節の相手は京都橘大と大院大。この順位でシーズンを折り返すわけにはいきません。なんとしても2勝積み重ねたいところ。3位へ順位を上げた桃山大は前期残す相手は同大と関西大。好位置キープとなるでしょうか。頑張ってほしいです。
