昨季まで関西学生サッカーリーグで活躍した選手たちが各クラブへ入団し、それぞれの活躍を耳にする機会も増えてきました。京都サンガF.C.では重廣卓也（阪南大）が持ち前のハードワークで攻守にわたってチームに貢献。鹿島アントラーズでは山口一真（阪南大）がリーグ戦デビューし追加点をアシスト。AC長野パルセイロでは堂安憂（びわこ大）がボランチで活躍、また竹下玲王（関西大）がゴールを決めるなど。
そんななかルーキーイヤーにして開幕から今日まで全ての試合でスタメンに名を連ねている選手が居ます。JFL FCマルヤス岡崎のMF岡部拓実（阪南大）。奈良クラブのホーム、ならでんフィールドにマルヤス岡崎がやってくると知り、早速見て参りました。
JFLの試合観戦は初めてで、ならでんフィールドこと鴻ノ池陸上競技場へ初めて来ました。芝がすごくきれいなので良いプレイを期待したいところでしたが試合前までの大雨でピッチは水を含んでいる状態。センターはさほどではありませんが両サイドはウォーミングアップ中もしぶきがあがるほど。
注目の岡部拓実は4-5-1の左SH。阪南大では右SBでの出場が印象的でたぶん右利きだしちょっと意外なポジション。
試合開始。開始早々、奈良#33左SB山田晃平が躍動。左サイドをかきまわしスローインを獲得。その流れからクロスもマルヤスDFがクリア。前半8分、マルヤスが攻め込まれるも跳ね返したボールがマルヤス#9FW盛礼良（もれいら）レオナルドへ渡りそのままドリブル＆シュート。これがDFにあたりCK。このCKを#4熊澤圭祐が頭で合わせてマルヤスが先制。
出鼻をくじかれた奈良は前半11分エリア手前にこぼれたボールを#14村瀬勇太がダイレクトでシュート。が惜しくもGKにはじかれる。先制はされたもののボール支配率で勝る奈良。身長183cmの大型FW#18横野純貴へボールを当ててから全体を押し上げるという攻撃。しかし15分を過ぎるとマルヤスも順応。横野へ縦パスが入ったところをつぶすという場面も目立ち始める。25分マルヤス#27岡部拓実が左サイドを持ち上がりカットインから右足のシュート。跳ね返ったボールを再び左サイドへ回してマルヤス#7安藤駿冶がクロスを入れるも中とは合わず。
前半の半ばを過ぎると奈良が立て続けに攻勢。27分エリア左の角からミドルも枠の右。30分#7菅野哲也が抜けだしGKと1対1となるがシュートはわずかに左へそれた。42分マルヤス#27岡部が左サイドを持ち上がろうとするも水たまりでボールをロスト。奪った奈良#7菅野がクロスを入れるもDFがクリア。0-1でマルヤスリードのまま前半終了。
追いつきたい奈良は後半が始まると前線からどんどんプレッシャーをかける。後半3分、CKからの流れで奈良#6前田晃一が左サイドからクロス、#18横野が頭で合わせるが枠の右。
ピンチの後にチャンスあり。6分、右からのCKを獲得したマルヤス、#27岡部がヘッドで合わせ枠の右隅へゴール。0-2。
ここから試合がやや膠着。ボールは奈良が支配するもマルヤスの厚い中盤に手を焼き最終ラインでボールを回す場面が増える。ようやくチャンスを迎えたのは後半24分。CKからのこぼれ球を奈良#6前田がミドルシュートを放つが枠の左へ。
27分マルヤスの右サイドが活性化。マルヤス右SB#15田中寛己から大きく前に蹴り出したボールを#2小野雅史が右足を高く上げて絶妙のトラップ。そのままドリブルからシュートまで持ち込むも枠の右上へ大きくそれた。30分には小野が獲得したエリア右角付近からのFKを自ら蹴り中でヘッドで合わせるが枠の上。32分久々にボールが渡った左サイド#27岡部が大きく逆サイドの#2小野へ。チャンスかに思えたがシュートまで持ち込めず。
37分奈良が右から再三しかけるもシュートまで持ち込めない。右CKからゴール前もつれるもマルヤスGKがおさえる。
38分、注目の#27岡部が#14平野雄也に交代。監督とがっちり握手。
ゲームが中断した場面はそれほどなかったように感じたけどアディショナルタイムはなんと7分。そして48分に奈良のCKに#18横野のドンピシャヘッド。奈良が一矢報いる。このまま試合終了。マルヤスは今季初勝利だったそう。一方奈良は3連勝のあとの3連敗なんだとか。
岡部くん、めちゃめちゃ目立ってて正直意外でした。阪南大のときはやっぱり山口一真、脇坂、重廣なんかのプレイがインパクト強くて。けどこうして見るとキックは正確だし運動量もある。右足だけかと思ったら左足もGKとDFの間へやや巻いてくるクロスが見ててワクワクします。もう完全に中心選手。そりゃ全試合スタメンだわ。奈良クラブサポーターからも「あの27番」という声がちらほら聞こえてましたね。今後の活躍も期待大です！
