上富田スポーツセンター球技場で行われた第2試合、前期第8節 同志社大学×大阪経済大学 を見てきました。
同大は5-4-1。GK#1波多野崇史（2年・広島ユース）。5バック右から#5久世道大（4年・洛北高）、#3小山凌（3年・京都橘高）、#28廣島大雅（3年・星稜高）、#4金沢一矢（3年・京都橘高）、#2本田良輔（3年・東福岡高）。ダブルボランチは右に#6志知遼大（4年・京都橘高）、左に#7國府田駿（4年・東福岡高）。右SH#10戸坂隼人（4年・國學院大久我山高）、左SH#14鹿取勇斗（2年・桐光学園高）。トップは#38野頼駿介（1年・桐光学園高）です。
対する大経大は3-3-3-1。GK#1駒井幸弘（4年・G大阪ユース）。3バック右から#5藤嶋凌久（2年・東海大付属大阪仰星高）、#16瀬戸山翔（4年・東海大付属大阪仰星高）、#12大隅颯（2年・近江高）。1ボランチ#8和田直樹（2年・G大阪ユース）、右WB#2柳川元樹（4年・岡山作陽高）、左WB#19上辻健介（3年・槻の木高）。トップ下#37下崎蘭真（1年・興國高）、右WG#30下崎流宝（1年・興國高）、左WG#10村上陽斗（3年・東海大付属大阪仰星高）。1トップ#9廣岡一樹（3年・東海大付属大阪仰星高）です。2列目はかなり流動的で見間違いの可能性も。
試合開始。
前半5分、大経大の右CK。キッカー#19上辻健介の左足から放たれた高いボールはゴール近くを横切りファーサイドへ飛ぶも同大GK#1波多野崇史が両手を伸ばしてキャッチ。
前半20分、同大PA手前やや左からの大経大のFK。#10村上陽斗が右足で直接狙うも壁に当たり、再び大経大が回収。右サイドから放り込み、PA中央に抜けてきたボールを#16瀬戸山翔がシュートするもミートがずれて枠の右。
前半23分、大経大が敵陣右サイドからのスローインを獲得。#5藤嶋凌久がロングスローしPA右、ニアですらすがGKの前に転がりキャッチされる。
ここで飲水タイム。
前半27分、大経大・#10村上陽斗がカウンターでボールを運びPA内へスルーパス。これは同大・#4金沢一矢が跳ね返すが大きく弾んだボールをPAの手前で大経大・#10村上が胸トラップから右足ボレーでミドルシュートを放つも同大GK#1波多野崇史がきっちり反応。両手を伸ばしこれを弾き返す。
前半36分、大経大が敵陣左サイドでの細かいパス回しから#19上辻健介が左のハーフレーンを縦に抜けて敵PA左からグラウンダーのクロス。中央で味方がさわるも合わせられずGKに抑えられる。
前半39分、大経大・#10村上陽斗が敵陣中央をドリブルで運んで縦パス。#9廣岡一樹が左足シュートを放つも枠の右。
互いに中盤で激しい奪い合いを展開するがゴールまで迫るのは一方的に大経大。互いに得点を上げられないまま前半終了。
ハーフタイムに大経大は#30下崎流宝に代えて#11山本青英（1年・東海大付属大阪仰星高）を投入。
後半開始。
後半4分、大経大・#11山本青英が敵陣右サイドを力強く駆け上がり低いクロス。ファーサイドに抜けたところに#19上辻健介が走り込むもシュートは大きく枠の上。
後半6分、同大・#14鹿取勇斗が敵陣左サイドからカットインして右足のシュート。大経大GK#1駒井幸弘が左手を伸ばして弾き出すが、これをPA右で同大・#10戸坂隼人が拾ってクロス。しかし中と合わずGKが回収。
続く後半6分、大経大が右サイドのスローインから繋いで右ハーフレーンの#9廣岡一樹へ繋ぎ、縦に運んでグラウンダークロス。ニアサイドで受けた#10村上陽斗が相手DFを一人かわしてシュートに持ち込むが右サイドネット。
後半9分、大経大が敵陣左サイドから高い山なりのクロス。#11山本青英がヘディングシュートするも力なくGKがワンバウンドをキャッチ。
後半10分、大経大・#9廣岡一樹が敵陣右サイドで相手DFを振り切りながらボールを受けてターンでかわしてPA右から短いパス。味方が走り込むもGKが飛び込んでキャッチ。
後半11分、大経大が中盤自陣からのFK。ロングボールで一気にゴール前へ入れ混戦になり同大が跳ね返したボールを#37下崎蘭真がシュートするも枠の上。
後半14分、同大は#10戸坂隼人に代えて#18川口優大（4年・星稜高）を投入。
後半15分、同大が敵陣左サイドからのスローインをロングスローで大経大ゴール前に入れるも、大経大のカウンター発動。左サイドを#2柳川元樹が運んで斜めの好クロスを入れるも中とは合わず同大がクリア。
後半18分、同大・#38野頼駿介が敵陣右サイドの深いところに抜け出してクロス。しかし中とは合わず大経大がクリア。
後半20分、同大は#14鹿取勇斗と#2本田良輔を下げて#24巽健太（4年・桐光学園高）と#23國嶋康介（3年・桐光学園高）を投入。
後半21分、同大の右CK。#23國嶋康介の左足から低いストレート系のボールが放たれ、ペナルティアークから#6志知遼大が右足のダイレクトボレーを放つも枠の上。
後半23分、大経大が敵陣右サイドでパスを繋ぎ#5藤嶋凌久がPA手前を横切るように鋭い横パス。#19上辻健介が右足でうまく合わせゴール左下を狙うシュートを放つも同大GK#1波多野崇史が横っ飛びで弾き出しCKに逃れる。
後半24分、大経大が今度は左サイドから細かく繋ぎ、同大PA左へ進入。同大DFがかき出すが中途半端なクリアとなりPA手前でワンバウンドしたボールを大経大・#10村上陽斗が右足ボレーシュート。ゴール右隅に飛ぶが、これも同大GK#1波多野崇史が横っ飛びで弾きゴールならず。
後半30分、同大が左CKを得るも、これがニアサイドでクリアされ大経大のカウンター。同大がゴール前からクリアするもセカンドボールをことごとく大経大が拾いなんども同大のピンチとなるがシュートは打たせずなんとかクリアに成功する。
そうして粘り強い守りを見せてきた同大だったが、後半32分、大経大が敵陣右サイドからのスローイン。#37下崎蘭真が敵PAの右外で相手を背負いながらキープしていたが素早いターンでこれを振り切りゴールへ向かってドリブル。カバーに来た同大・#7國府田駿がなんとか止めようと体を当てるがこれで大経大・#37下崎蘭真が倒れてホイッスル。レフェリーはペナルティスポットを指差しPKの判定。
PKを蹴るのは大経大・#10村上陽斗。落ち着いてゴール左隅に決めて大経大が待望の先制点！ ０－１
後半33分、同大は#7國府田駿と#5久世道大に代えて#44中山織斗と#37杉山陽太を投入。
後半34分、同大が敵陣右サイドへ展開。#38野頼駿介が鋭いグラウンダーのクロス。#18川口優大が右足で合わせるも大経大・#16瀬戸山翔がスライディングでブロック。
大経大がタッチへ逃れ、同大が#4金沢一矢のロングスローでチャンスを伺うというシーンが繰り返されるもシュートになかなか結びつかない。
後半39分、同大が敵PA手前、やや左からのFK。#23國嶋康介の低い左足のキックを#37杉山陽太が胸で落として振り返りざまに左足でシュートを放つが枠の上。
後半40分に大経大のカウンター。敵陣右サイドからのクロスは逆サイドに抜けるが#19上辻健介が回収しシュートを放つも足が合わず逆サイドへ抜けてしまう。
後半45分、同大が中盤中央で右サイドでのスローインから前線へ高いボールを入れ、#18川口優大が頭で競り勝ち落としたボールを#44中山織斗が回収。PA手前右からカットインして左足のシュートを放つが相手のブロックに遭いゴールならず。
アディショナルタイムに大経大は3枚替え。#19上辻健介、#2柳川元樹、#10村上陽斗を下げて#23粉家隆之助（4年・桃山学院高）、#28片山颯真（1年・神戸U-18）、#3森本大智（3年・神戸U-18）を投入。ベンチからは「ダブルボランチ！3-4-2-1！」と声が飛ぶ。
終盤徹底的に守備を固めた大経大が1点のリードを守りきって試合終了。 ０－１
点差こそ1点差でしたが大経大の試合運びが完璧でした。たぶん同大もこんなに手応えのなかったゲームは今季初めてではないでしょうか。大経大は同大左右のWGを徹底的にサイドへ追い込み自由を与えません。前節すばらしいロングパスをたくさん放った同大のアンカー#28廣島大雅も大経大の厳しいプレスに手を焼きパスを供給することができませんでした。中央も大経大・#8和田直樹が最終ラインの前でうまくバランスを取り縦パスを入れさせず、左右、真ん中、ハーフレーン、どの位置でもとにかく前に運ばせない守備ができていました。
これまで毎年のように昇格組の現実的な戦法として5バックが披露されてきて、どうしても受け身となりただただ跳ね返すのが精一杯というシーンが多かったわけですが、この大経大の5バックは奪ってからどんどん人が人とボールを追い越し前へ前へと前進する積極的なシーンが幾度も見られました。クロスも高低緩急多彩で次のシーンの予測は難しかったと思います。中盤の選手の運動量はかなりのものになるのですがハーフタイムの一人を除けば、交代は試合の終盤にまとめてされており、体力面、球際の強さ、切り替えの早さはかなり鍛えてきている印象でした。この勝利で大経大は5位に上昇。上位も覗ける位置に来ています。対する同大は7位。強豪ともしっかり戦えていただけにこの試合の苦戦は予想外でした。もっとも驚いているのは同大の選手・スタッフのほうかもしれません。しかし実際のところ最小失点ではありますし、この先大きな崩れは無いと思います。今後はしっかり勝点を積み重ねていってもらいたいです。好チームどうしの対戦でとても面白いゲームでした。
