ヤンマーフィールド長居で行われた後期第4節、関西学院大学×京都橘大学の試合を見てきました。
関学大は前期を1位で折り返し、インカレに向けて勝ち進めたいところでしたが後期に入り、第2節同大戦、第3節立命大戦と下位を相手に連敗と元気がありません。今節こそ連敗を止め上位に踏みとどまりたいところ。フォーメーションは4-4-1-1。GKは#1平野碧(4年・広島ユース)。4バック右から#23山本楓大(2年・鳥栖U-18)、#29西谷京祐(3年・関西学院高)、#5稲田翔真(4年・神村学園高)、#11村上景司(4年・G大阪ユース)。ダブルボランチは#7吉田有志(4年・C大阪U-18)と#8佐伯清之助(4年・神戸U-18)。右SH#24鈴木慎之介(3年・米子北高)、左SH#12篠原駿太(3年・神村学園高)。1.5列目に#10森雄大(4年・近江高)。トップは#19小西春輝(3年・鳥栖U-18)です。前節活躍の#14千葉大護(4年・星稜高)は欠場となりました。
対する京都橘大。前期はスタートダッシュとは行かなかったものの9位という成績で失点も19に抑え、昇格組ながら降格圏にいないという意味でまずまずの成績でしたが、後期に入り第1節阪南大戦は6失点、第2節京産大戦は5失点、第3節大院大戦はGKを代えて望みましたが2失点と、ここまで計13失点となっています。まずは締まりのある守備でゲームを崩さないことを期待したいです。フォーメーションは3-1-4-2。GKは前節に続き#1櫻井絢介(4年・鹿島学園高)。3バック右から#20宮嶋大輝(3年・京都橘高)、#3西田航士朗(4年・京都橘高)、#7中野晃弥(4年・京都橘高)。アンカーに#10細島大空(4年・細田学園高)、インサイドに#8鎌田翔大(3年・京都橘高)と#36住芳樹(1年・京都U-18)。右SH#38小畠伝人(2年・鹿児島U-18)、左SH#17中川樹(4年・京都橘高)。2トップ#19小橋川海斗(2年・米子北高)と#9里見龍太郎(4年・富山U-18)です。
試合開始。
前半6分、京都橘大が中盤左サイドでパスを繋いで前進。#9里見龍太郎が敵陣中央でボールを受けると右へ右へと運んで相手DFの背後、右ハーフレーンへスルーパス。右サイドから#38小畠伝人が走り込み相手DFと接触しPA内で倒れるも笛は無し。
前半7分、関学大が敵陣右サイドでスローイン。受けた#23山本楓大がすぐさま浮き球クロス。PA中央で敵を背負いながらうまく足元に収めた#19小西春輝が振り返りざまのシュート。しかしボールに力なくGKキャッチ。
前半8分、関学大・#7吉田有志が中盤右サイドでボールを奪い前進。後ろからフォローした#23山本楓大へパスすると#23山本が中央へとボールを運びPAの外から左足のシュート。しかしGK正面しっかりとキャッチ。
前半15分、関学大・#8佐伯清之助が中盤自陣で鮮やかなターンで相手のプレスをかわし、すぐさま縦にスルーパス。相手DFの裏に広大なスペースが広がっていたが前の選手が反応できず。
前半16分、京都橘大・#20宮嶋大輝が自陣右サイドから敵陣左サイドへ大きくサイドチェンジ。これを#17中川樹が足元に収め、相手を振り切り左ハーフレーン深い位置からゴール前へ低いクロス。ここに#19小橋川海斗が走り込み体に当てゴールかと思われたがボールはポスト左。外した瞬間スタンドからも大きな声があがる。
前半18分、京都橘大・#3西田航士朗が自陣から縦にロングキック。関学大・#29西谷京祐の足元へ入ったが、これを京都橘大・#9里見龍太郎が奪ってPA右角からファーサイドを狙った山なりのシュート。しかしボールはポスト左。
前半21分、関学大・#8佐伯清之助が中盤敵陣左ハーフレーンから縦に鋭いスルーパス。#12篠原駿太が追いつきスライディングでクロスを上げるも京都橘大DFがニアでブロック。
前半22分、関学大が敵陣左サイドで細かく繋いで相手のプレスをかわし、#10森雄大が斜めのクロス。PA内に2人走り込むが合わない。
前半23分に飲水タイム。
前半27分、京都橘大のビルドアップ。#7中野晃弥にボールが入ったところで関学大が2人で潰しにかかるも#7中野は鮮やかなルーレットでこれをかわして前進…を図るもかわされた関学大・#24鈴木慎之介が後ろから抱えてファール。
前半32分、関学大が自陣の#5稲田翔真から中盤左サイド#12篠原駿太、1列内側から敵陣左サイドへと走った#11村上景司へ#12篠原のスルーパスがわたり、敵陣左サイド深い位置からDFとGKの間へ低いクロス。しかし京都橘大・#3西田航士朗が足を伸ばして高く蹴り飛ばしCKへ逃れる。
前半33分、これで得た関学大の左CK。#12篠原駿太の左足アウトスイングのボールを#19小西春輝が頭で合わせるもボールはゴール右へと逸れ、関学大がもう一度拾ってゴール前に入れるがクリアされてしまう。
前半35分、関学大・#24鈴木慎之介が敵陣右サイドで相手と1対1。切り返しで相手をかわして縦に進入、右足のクロスを入れファーサイド、#7吉田有志がシュートを打とうとするもプレスバックした京都橘大・#9里見龍太郎が前でカット。CKへと逃れる。
前半43分、京都橘大のショートカウンター。#7中野晃弥が自陣から大きく右へ展開。#38小畠伝人の足元へピタリと収まり#38小畠が縦に仕掛けてクロス。しかし#5稲田翔真がしっかりブロックし相手に当ててボールがアウト。ゴールキックとなる。
前半44分、京都橘大・#7中野晃弥が自陣から左サイドへ#17中川樹のスピードに合わせた見事なパスを出すと#17中川がドリブルで突進。相手2人を振り切り深い位置からややマイナス気味のクロス。中央で2人飛び込むもさわれず、ファーに走り込んだ#38小畠伝人がシュートを放つもボールを抑えられずバーを越えてしまう。
前半45+2分、関学大・#5稲田翔真から左足の鋭い縦パスが左サイド#11村上景司に入りドリブルで運んでクロス。中央でゴールに背中を向けて受けた#7吉田有志はシュートは打てず右サイドへ展開。#24鈴木慎之介が深い位置から丁寧にクロスを上げ#19小西春輝がヘディングシュートを放つも強く叩けず京都橘大GK#1櫻井絢介が横っ飛びでキャッチ。
スコアレスのまま前半終了。
ハーフタイムでの交代はなし。後半開始。
後半3分、関学大・#11村上景司が自陣左サイド、ダイレクトで縦パスを入れようとしたところ、アフターで京都橘大・#38小畠伝人のタックルが入り倒れる。#38小畠にイエローカード。関学大・#11村上は立ち上がりプレー再開。
互いに決定機が作れず膠着した状態が続く。
後半10分、京都橘大が2枚替え。#38小畠伝人と#19小橋川海斗を下げ#22沖秀大(3年・東海大仰星高)と#37池久保絢斗(1年・阪南大高)を投入。
後半11分、京都橘大・#9里見龍太郎が自陣左ハーフレーンでボールを受けたところ関学大・#23山本楓大?が後ろからチャージ。ファールの判定で笛が吹かれるが、関学大・#8佐伯清之助が早いリスタートを嫌ったのか笛のあとにボールを蹴り、これが遅延行為とされイエローカードが提示される。
後半12分、関学大・#24鈴木慎之介が敵陣右サイド、高い位置でボールを奪いドリブル。PA内に進入するもコントロールがやや大きくなり、京都橘大・#3西田航士朗に足を出されボールを失う。
後半15分、関学大・#24鈴木慎之介が敵陣右サイドからややアーリー気味のクロス。京都橘大が跳ね返したボールを関学大・#23山本楓大がジャンプして頭で落としたボール、京都橘大・#10細島大空がクリアし足を上げたところに関学大・#8佐伯清之助の足裏が入り、このプレーで関学大・#8佐伯に2枚目のイエローが提示され退場となってしまう。関学大は#10森雄大がボランチの一角に入り4-4-1の形に。
後半18分、関学大・#11村上景司が自陣で相手のパスをカットするも京都橘大・#36住芳樹がボールを奪って縦パス。#37池久保絢斗、#9里見龍太郎とワンタッチでわたり、リターンをもらった#37池久保絢斗が体をひねりながらシュートを放つも味方に当たってしまい、力を失ったボールはGKがキャッチ。
後半18分、関学大は#5稲田翔真を下げ#15三宅凌太郎(3年・帝京長岡高)を投入。#29西谷を中心に#23山本・#11村上を両脇に置いた3バック。アンカーに#7吉田有志。2列目を4枚とした3-1-4-1に変更。
後半24分に飲水タイム。
後半29分、京都橘大は#36住芳樹に代えて#39朝倉爽(4年・鳥取U-18)を投入。
後半32分、関学大は#19小西春輝に代えて#9古田和之介(2年・履正社高)を投入。
後半33分、京都橘大・#20宮嶋大輝が高い位置を取り、敵陣右サイドからクロス。中央で混戦となるも押し込めず関学大がクリア。
後半34分、京都橘大・#17中川樹が敵陣左サイド深い位置からグラウンダークロス。#37池久保絢斗がニアでフリックしシュートのような形になるが関学大GK#1平野碧が落ち着いてキャッチ。
後半35分、関学大が2枚替え。#29西谷京祐と#7吉田有志を下げて#4古田東也(2年・長崎U-18)と#16棟近禎規(1年・興國高)を投入。
後半36分、京都橘大・#22沖秀大が敵陣右サイドでボールを持つと#39朝倉爽が右ポケットへ走り出し相手が釣られてできたスペースへグラウンダーのマイナスクロス。#9里見龍太郎が入ってダイレクトでシュートを放つが大きくふかしてしまう。
後半38分、京都橘大は#8鎌田翔大と#17中川樹を下げ#6寺木奏人(4年・帝京長岡高)と#2木村愛斗(3年・米子北高)を投入。
試合は膠着したままアディショナルタイムへ。
後半45+1分、敵陣右サイド深い位置から京都橘大のスローイン。#7中野晃弥によるロングスロー。関学大GK#1平野碧がジャンプしてキャッチに行くも着地時に前へこぼす。が味方がクリアし事なきを得る。
後半45+5分、京都橘大・#22沖秀大が敵陣右サイドやや浅い位置からのクロス。ファーサイド#9里見龍太郎がヘッドで叩くもバウンドしたボールを関学大GK#1平野碧が落ち着いてキャッチ。
後半45+5分、関学大・#23山本楓大が自陣右サイドから前方へロングフィード。#9古田和之介にわたり、PA右で切り返しでDFを振り切り右足のシュート。しかし京都橘大GK#1櫻井絢介が低い位置に右手を伸ばしてボールに当てゴールを許さない。
後半45+6分、またもや関学大・#23山本楓大が敵陣右サイドからクロス。ファーサイドで#16棟近禎規がダイレクトで蹴り込むも相手に当たり、跳ね返りを#12篠原駿太がマイナスのクロスを入れようとするもこれも相手DFに当たってゴールラインを割る。
後半45+8分、京都橘大・#10細島大空が敵陣右ハーフレーンからの斜めのクロス。#9里見龍太郎がダイビングヘッドするも枠を捉えられない。
後半45+10分、京都橘大が自陣右サイドからのFK。GK#1櫻井絢介が丁寧に左足で縦にロングキック。敵陣右サイド浅い位置で#10細島大空が関学大・#12篠原駿太に競り勝って前方へ落としセカンドを#22沖秀大が拾い、深い位置まで運んで#10細島大空へバックパス。#10細島が1列内側を縦に運んで深い位置からのクロス。PA中央で#6寺木奏人が背後へフリック。落としたボールを#37池久保絢斗が倒れ込みながらシュート! ゴール右に決まり最終盤に京都橘大が勝ち越し! 同時に笛が鳴り試合終了! 0-1
終了間際の劇的なゴールで京都橘大の勝利となりました。関学大はまさかの3連敗。関学大は前節と比べれば深い位置からのクロスもあり、前半押し気味の時間帯に得点できれば展開は大きく違ったのでしょうが、それは叶いませんでした。CKからもあまり得点のにおいは感じられません。関学大は今季ここまで29得点していますがCKからは2得点にとどまっており、いずれも#27内田康介(1年・名古屋U-18)のキックからの得点でした。京都橘大が結構あっさりCKに逃げるという印象があったのですが、#27内田がいない間はCKはそこまで怖くないという見込みももしかしたらあったかもしれません。何よりも退場者が出てしまったことが悔やまれます。下位との対戦が続いて一気に勝点を積み上げたいところでしたが済んでしまったことは仕方ありません。今後の試合に期待です。
京都橘大は前半はなかなかチャンスを作れませんでしたが後半は数的有利もあって積極的なプレーでスタンドを沸かせました。ラストプレーの得点シーンはGK#1櫻井絢介が非常に冷静で、#10細島大空と関学大・#12篠原駿太との高さのギャップがあるところを突き、精度の高いキックが結果に繋がりました。守備も破綻することなく辛抱強く守り続けクリーンシートという結果。システム上、左右のサイドへの負担が相当なものだと思いますが、うまく交代でやりくりして今後も今節のような締まった試合を見せてほしいものです。