天皇杯予選でもある第27回大阪サッカー選手権決勝戦、FC大阪×関西大学を見てきました。
前回優勝のFC大阪。準決勝の大阪学院大学戦とはメンバーが違っています。CBで#5坂本修佑と組むのは#27大桃海斗。左SB#6舘野俊祐、右SB美馬和也、左SHに#38上月翔聖、右に#18久保吏久斗、2トップは#9ルイス・フェルナンドと#39禹相皓です。大卒プレーヤーで固めてきたように見えるのは僕の思い込みでしょうか。
対する関西大学。こちらは準決勝のFCティアモ枚方戦とほぼ変わりありません。GKは#1長澤輝、左SBに#20川島功奨、右SBに#6松尾勇佑。2トップは#9西村真析と#17百田真登が入りました。
前半開始。FC大阪は攻撃時には右SHの#18久保吏久斗がかなり高い位置で幅を取り、右SBの#2美馬和也も一列前に上がるので3-4-3のような形に。
前半6分、最初のシュートはFC大阪。オーバーラップした#2美馬和也がボールを受け左足でシュートするが枠の右。
前半9分、右サイドの高い位置でスローインを得た関西大が細かく繋いでPAに進入するもFC大阪が阻止。こぼれてきたボールをPA外から関西大#20川島功奨が思い切って狙うも枠の上。
前半12分、左サイドから攻め込んだFC大阪。一度クリアされるもそれを拾った#38上月翔聖がゴールに向かって蹴り込むがそのボールがPA中央にいた#9ルイス・フェルナンドへ。振り返りざまにシュートを放つがバーを越える。
前半14分、関西大#6松尾勇佑が右サイドをドリブルで持ち上がるとそのインサイドに入っていた#9西村真析とワンツー。#6松尾がもらったボールがPA近くにいた#17百田真登の足元に転がり込み、こちらもターンして右足のシュートに持ち込むが枠の上。
前半15分、関西大がハーフウェイラインから前線へ縦パス。受けた#9西村真析がワンタッチでDFの背後へ流し、走り込んだ#17百田真登がダイレクトでシュートを放つがこれも枠の上。
前半17分、左サイドの攻防でボールを奪ったFC大阪。#38上月翔聖がドリブルで運んで左サイドから低いクロスを入れるが関西大がクリア。
前半21分、自陣低い位置からビルドアップを図ろうとする関西大のボールをFC大阪#38上月翔聖が引っ掛けてエリアの外から自らシュートを放つもGK正面。
そして前半22分、関西大GK#1長澤輝からのキック。ハイボールの競り合いからセカンドボールを#17百田真登がマイナスに小さく落とし、それを#9西村真析が前へ押し出し、受けた#27濱瞭太がワンタッチで相手DFの背後へ。走り込んだ#17百田真登が体制を崩しながら右足を伸ばしてシュート! 一度は左ポストに当たるもクリアしようとゴール内へ走ったFC大阪の選手がさわれず、ボールはころころとゴール右へ転がり込み関西大が先制! 0-1
出足の良さが光る関西大学。前半24分、中盤でFC大阪#38上月翔聖がボールを受けターンしたところを関西大#4谷岡昌?が足を出しボールは#9西村真析の足元へ。ゴールへ向かって振り返った#9西村が前が空いていると見るやミドルシュート。しかしボールは枠の上。
前半25分、右サイドへ流れたFC大阪#38上月翔聖がクロス。しかしGKがキャッチ。
前半28分、関西大の左CKからボールが右サイドへ流れ、これを拾った関西大#2髙橋直也が自らPA内に運んで切り返しから左に持ち替えて左足でシュート。しかしボールは力なく転がりGKがキャッチ。
前半34分、FC大阪が中盤相手陣内左でのFKを獲得。#39禹相皓の右足のキックはゴール前に山なりのボールとなり#9ルイス・フェルナンドがヘッドでゴールを狙うも枠の右へそれる。
前半37分、FC大阪のビルドアップ。CBに戻したボールが前線にいた関西大#9西村真析の足元へ。DFをかわしてシュートを放つがGKがセーブ。
前半41分、左サイドの深い位置で関西大がFK獲得。キャプテン#8深澤佑太が右足インスイングで直接狙うもボールは枠の右へ。
前半45+1分、FC大阪#38上月翔聖が関西大DFの背後に抜け出しドリブルでゴールに迫る。PA右からシュートを放つがその前のタッチがやや大きくなりミートできずボールは枠の上へ。
関西大1点リードのまま前半終了。
FC大阪は#38上月翔聖に代わって#15今村優介を後半から投入。
後半開始。
後半10分、FC大阪が右サイドでボールを奪うと#22前田悠斗がアーリークロス。ゴール前ファーに#15今村優介が飛び込むがさわれず。
後半17分、関西大は左SH#27濱瞭太に代わって#18前田龍大、先制点を上げたFW#17百田真登に代わって#10久乗聖亜を投入。
後半20分、関西大のビルドアップから#4谷岡昌が前線へロングフィード。走り込んだ#9西村真析は完全にオフサイドポジションだったがボールに触れる直前に急ブレーキ。背後から走り込んだ#10久乗聖亜にボールが渡りGKとの1対1を制して左足でゴールへ流し込み追加点! 0-2
このままで終われないFC大阪がここから怒涛の攻撃。
後半23分、左サイドから代わって左SHに入った#25西矢健人が左足の低いクロス。GKの手前、絶好の位置にボールが入ったが関西大DFがクリアしてCKに逃れる。
後半23分、FC大阪の左CK。#8日髙慶太の右足から放たれたボールに#15今村優介が頭で合わせるが枠の上。
後半27分、左サイドからFC大阪#6舘野俊祐が左足のクロス。ゴール前で#25西矢健人がヘディングするもゴールの右へそれてしまう。
後半41分、FC大阪が右サイドでスローイン。交代で入った#7木匠貴大のロングスローに関西大GK#1長澤輝が他選手と競り合いながらパンチングを試みるもうまく弾くことができない。関西大がなんとかクロアしてタッチに逃れる。
後半41分、再びFC大阪のロングスロー。PAの外、ゴール正面にこぼれてきたところをFC大阪#8日髙慶太がシュートを放つもGKの正面。
後半45+1分、FC大阪GK#34櫻庭立樹の蹴った中盤からのFK。関西大ゴール前の競り合いからPAの右のFC大阪#7木匠貴大のもとへ。これをマイナスに落としたところに走り込んだ#36吉馴空矢が豪快にシュートを放つが枠の上。
後半45+2分、再び右サイドからのスローインで関西大ゴール前で混戦。クリアボールがもう一度ゴール前に蹴り込まれFC大阪#15今村優介が倒れながらボレーを放つがミートせずGKキャッチ。
後半45分+4分、関西大のPA内中央でボールを受けたFC大阪#15今村優介がDFをかわすべく右へボールを運んでシュートまで持ち込むがこれも枠の上。ここでホイッスル。試合終了。
関西大学の選手たちから歓喜が湧き上がると思いきや次々とピッチに倒れ込む選手たち。とても苦しい戦いであることを物語っていました。フィジカルコンタクトではFC大阪が上回っていたもののこぼれたボールは常に関西大が奪っていてセカンドやルーズボールに対する集中力は非常に高いものがありました。また攻撃時にはワンタッチでボールをつなぎ、常に相手の判断を上回るボール回しができていたと思います。2点リードで終盤を迎えたにもかかわらず5バックなどにはせず4-4-2の陣形を素早くスライドさせ続けることで対応し、いつでも人数をかけた攻撃に転じられる形にしたことで最後まで相手にカウンターの警戒をさせたことは相手の攻撃の圧力を削ぐことにも繋がりました。
近年の大阪サッカー選手権はJFL・社会人勢に押されて、大学勢は苦戦を強いられていましたが2016年の関西大学以来となる大学勢の優勝となりました。これで関西大学は天皇杯の大阪府代表。次の対戦は和歌山県代表となったアルテリーヴォ和歌山との対戦です。今季関西大学の戦いぶりを見ると次の対戦も期待が持てそうです。楽しみにしたいと思います。